大阪地方裁判所 昭和36年(レ)302号 判決
以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。
〔判決要旨〕訴の交換的変更の場合、被控訴人(原審被告)が訴の変更に異議を述べていても右異議は新訴の提起の許すべきでないことを主張するものであつて、必ずしも旧訴の取下に対する不同意の意思を表明したものと解せられないから、旧訴の取下に対し、三ケ月内に特に異議の申立がなければ旧訴取下の効果を生ずる。
〔判決理由〕控訴人はもと原判決の取消を求めていたが、その判断の対象となつた請求は、控訴人が昭和三八年九月一日附請求趣旨訂正申立書並に事実補充申立書(同年一〇月二日午後一時の当審口頭弁論期日において陳述)により、従前の請求を事実摘示欄掲記の請求に変更しここに旧訴を撤回し、新訴についてのみ審判を求めることとなつたが、右旧訴の撤回は他に特段の事由の認められない本件においてはその性質は訴の取下と解するのを相当とするところ、右旧訴の撤回に対し三ケ月内に被控訴人から特に異議の申立もなかつた(もつとも、被控訴人は本件訴の変更に対し異議を述べているけれども、この異議は新訴の提起の許すべきでないことを主張するものであつて、必ずしも旧訴の取下に対する不同意の意思を表明したものと解することはできない(昭和三二年二月二八日第一小法廷判決集一一巻二号三七四頁参照))から右旧訴は民事訴訟法第二三六条により取下の効力を生じたものというべく以後原判決の対象となつた請求は残存せず(従つて原判決を取消すか、控訴を棄却するかの問題は生ずるに由ないものである)、新訴のみが専ら審判の対象となつたものというべきであるから、以下右新訴について判断する。(大野千里 島崎三郎 岨野悌介)